痴漢と盗撮を止められる人、止めない人

性犯罪を止めたいという相談の中では、痴漢と盗撮をしたという方の相談が多いです。
平成26年のデータでは、どちらとも3000件を超える検挙数でしたので、その中
何割かがカウンセリングに取り組んでいるのでしょう。

弊社には、性犯罪を止めるための相談が、多い年で年間100件以上寄せられていま
したが、そのすべての人が真摯にカウンセリングを継続するわけではありません。
中には、勝手にカウンセリングを中断した後に再犯を犯して逮捕される人もいます。

このページでは、どのような人が改善しやすく、どのような人が再犯しやすいのかを
カウンセリングの中で現れる特徴をもとに説明したいと思います。

カウンセリングの継続

まず、痴漢や盗撮などの問題行為はカウンセリングを受けることが改善には必要だと
いうことをお伝えしておきます。
やってはいけないとわかっている行為を継続してしまう人は、社会的な制裁や家庭の
崩壊、仕事の喪失が予測できてもやってしまうので、基本的な思考に甘さや浅はかさ
があり、自分の意思で行動を改善していくことは難しいのです。
そのため、行動だけではなく内面的な変化も必要となるので、カウンセリングを受け
続けていただくことが必要となります。

性犯罪を止める人

カウンセリングが必要という前提の上で、カウンセリングを受けて痴漢や盗撮などの
問題行為が改善する人の特徴は下記のとおりです。

・自分の意志、家族の要望に関わらずカウンセリングを継続している
・カウンセリングで本音と事実を話している
・自分から会話を進めたり、展開しようとしている
・自分の過去や未来、家族のことなどを真剣に考えるように変化している

性犯罪を止めれない人

反対に、カウンセリングを受けても改善が難しいと感じる人は下記のような特徴があります。

・あるタイミングからカウンセリングに来なくなってしまう
・本音では痴漢や盗撮をしたくても、カウンセリングではウソつく
・自分から話をしようとしない、話が深まらない
・他人事のように話をしていたり、話を拒否している

都合の悪いことから目をそらさないためのカウンセリング

いくら性欲があるから、女性に興味があるからと言っても性犯罪を起こしてしまうと
いうのは普通のことではありません。
性犯罪をした当事者は、自分の異常性を認めなければ改善が進みません。

何か月か性犯罪を止めることができているからと言って、自分にとって都合の悪い
ことを考えない日常に戻ってしまうことは危険なのです。
楽なことではありませんが、自分が異常なことをしてしまう人間だということを
受け入れつつ、自分はこういう生活や行動を継続できているから、再犯はしないと
自信を持って言えるようになる必要があり、その生活を確立するために考える時間
がカウンセリングなのです。

何度も繰り返して来た痴漢や盗撮をしない生活を送るには、それなりの意識と行動
の継続が必要です。
痴漢や盗撮を繰り返していない人たちは、止め続けるための考え方と行動の確立が
出来ているので、性犯罪を止めるためにカウンセリングを受ける人は、そのことを
頭に入れてカウンセリングに取り組んで頂きたいと思います。