なぜ、依存症になってしまうのか?

依存症は、決して一部の人だけの問題ではありません。
自分自身が依存症になる恐れもあるし、自分の子供が依存症になってしまう可能性も
あります。
このページでは、人間が依存症になってしまう理由についてまとめましたが、それを
知ることで依存症になることを防ぐ、依存症の人は改善するための参考にして頂き
たいと考えています。

ストレスと防衛反応

人間はストレスを受けると脳が疲労して、脳の働きが低下します。
人間の脳は、生きるために重要な活動を行っているので、ストレスが蓄積していく
ことは望ましくないため、適度にストレスを緩和する必要があるのですが、自分が
ストレスを抱えていることに気づかない、認めない場合はストレスレベルが高まって
しまいます。

ストレスレベルが上がると、脳内では快楽ホルモンといわれるドーパミンの分泌が
抑えられるのですが、逆を言えばドーパミンが良く出ている時はストレスレベルが
高くない時であるため、脳はストレスが蓄積するとドーパミンが出る行動を起こし
たくなるのです。
その行動が、ギャンブル、アルコール、性行為、ゲームなどに当たります。

さらにストレスで脳の働きが低下している時は、感情や衝動を抑える前頭前野の
働きが低下しているので、犯罪につながるような行為を起こしてしまうこともある
のです。

条件付けと学習

ストレスレベルが高まっている時に、脳内でドーパミンが増加する行動を取ると
脳はその時の行動はストレス緩和に有効だという学習をします。
その行動がギャンブルだった場合は、ギャンブルがストレス緩和になる行動だと
認識して、ストレスレベルが高くなると自分の脳を守るためにギャンブルをする
という条件付けが行われてしまいます。
人によって依存する対象が違うのは、ストレスの緩和のためにどのような行動を
選択したかという違いがあるからです。

依存性の強化

ストレスが高まるたびに自分が学習したドーパミンを発生させる行為を行って
いると、これまでと同じ刺激では物足りなくなり、さらに刺激を求めて同じ行為
を行うようになります。
また、ドーパミンは求めている刺激を受けた時ではなく、受けることを想像する
だけで増加するようになるため、刺激もをもめて頻繁に行動を繰り返すように
なります。
こうやってより強い刺激を求める反面、刺激に対して脳が反応しやすくなって
いる状態が依存度合いの高まりというのです。

子育ての影響

欲求を我慢する力は、子供のころから適度な我慢を繰り返し行うことで高まります。

人間の成長過程で最初に我慢を練習するのはトイレトレーニングです。
これまでおしめの中で行っていた排泄を、トイレに行くまで待つという我慢をして
から行うという繰り返しが欲求を抑制する力を養うことになります。
トイレで排泄をすることは、成長過程で覚えるのですが、トイレトレーニングを
行うのは我慢する練習をするという意味があるのです。

また人間の成長過程には、お菓子、ゲーム、テレビなど欲求を刺激するものに
触れるようになります。
そのため、親はしつけによって、欲求を刺激するものが身近にある中で欲求のまま
行動しないように指導していきます。

上記のような機会の中で欲求を抑えるトレーニングを疎かにしてしまうと、欲求
が刺激された時に我慢が出来ずに行動化しやすくなってしまいます。
子育ては、欲求と欲求を刺激するものがある生活の中で自分をコントロールする
術を身につけさせる機会なのですが、親がしつけを疎かにすることで依存症に
なりやすくなってしまう恐れがあるのです。

周囲からの誘惑

世の中には依存症になってしまう可能性のある誘惑がたくさんあります。

アルコールやたばこも20歳を超えれば自由に手に入ります。
場合によっては違法な薬物を勧められる機会もあるかもしれません。

ギャンブルやスマホのゲームなどは、射幸心という何かを得ることができるか、
できないかという状況の中で興奮する心の仕組みを利用した作りになっています。

犯罪行為となる依存症は、その行為は違法だとわかっていてもバレずにできるの
ではないかと勘違いしてしまう環境や道具によってはじめてしまう人がいます。

上記のように私達が生活する環境の中に依存症になるきっかけとなる刺激が
たくさんあって、その誘惑に負けてしまうと依存症に近づいてしまいます。

依存症にならないために必要なこと

依存症になるきっかけとなる刺激は設克の中にあふれています。
常に身近にあるものもあれば、他人によって近づいてくる刺激もあります。

このサイトを見て頂いている方は、依存症にらないためにストレスコントロールを
意識して頂きたいと思います。
子育て中の方は、しつけによって欲求を抑制することの大切さと適切な方法と頻度
なら欲求を満たすことの大切さを子供に伝えてあげて欲しいと思います。

最後に、自分は依存症かもしれない、何かに依存しかかっているかもしれないと
感じている方は、改善するためにカウンセリングを受けたり、病院に行くように
して下さい。

カウンセリングをご希望の方へ