女性に対して過度な嫉妬や束縛をしてしまうという男性からの相談、彼氏や夫
から過度な嫉妬や束縛をされるという女性からの相談を受けることがあります。

女性に対して嫉妬や束縛をしてしまうという男性は、周囲の人に相談をすると
嫉妬や束縛がおかしいということを指摘されたり、それを止めるように諭されて
いることが多いのですが、それで嫉妬や束縛が止まることはほぼありません。
それは、過度な嫉妬や束縛をしてしまう男性が抱えている女性蔑視という心理
があるからです。

女性蔑視という心の問題

自分の彼女が男性と話をしていたり、男性の多い職場で働いていたり、親しい
男友達がいることに対して激しい嫉妬心を持ち、強い束縛をしてしまう人は、
一度下記のような女性軽視の考えがないか振り返ってみて下さい。

彼女ができると自分の所有物のように考えてしまう

女性と付き合うようになると、その人の行動をすべてチェックしたり、自分
以外の男性とは話すことも許さず、連絡先などもすべて消去することを求める
人がいます。
その人の時間、築いてきた人間関係にまで干渉して、その人を自分の管理下
に置こうとするのです。
付き合っているとしても、相手にも自由な行動の選択があり、積み上げてきた
人間関係があるということを認めないことが、女性の尊厳を軽視している表れ
でもあるのです。

女性の経験や過去への否定

自分との時間を優先させるため、他の男性と接する機会を減らすために仕事
を変わることや辞めて欲しいと考えている人がいます。
自分と付き合うということで、上記のような理由で仕事を変わることや辞める
ことを要求するということは女性の積み上げてきた経験、それに伴うキャリア
への敬意が感じられません。

相手のことを過去の経験や人間関係までも含めて理解するのではなく、相手が
自分だけに関心を向け、優先すること要求する人は、女性の積み上げてきた
経験や現在のキャリアに価値があると思うほど、それよりも自分を優先して
くれることに満足感や安心感を感じてしまう傾向があります。

セックスにも表れる女性蔑視

女性蔑視が強い男性は、セックスで避妊をしようとしない傾向があります。
女性が妊娠することは、本来妊娠をして子供を産むということは、その後の
安心と安全が保障されていることが望ましく、そのための心理的、物質的な
準備も必要となりますが、そのようなことを考慮せず自分の欲求だけで避妊
をせずにセックスをしてしまうのです。

妊娠や出産は、女性にとって身体的な負担にもなるし、本来はいろいろな
準備を整えてから迎えたいものだと思いますが、女性への配慮無しに避妊
をしないセックスを要求してしまえる背景に女性蔑視という心理を感じます。

嫉妬や束縛の背景にある男性の自尊心の低さ

嫉妬や束縛が強い男性には、上記のような女性蔑視の心理とそれに伴う女性
に対する要求が見受けられます。
そして、さらに心の深い部分に共通してみられる特徴として、自尊心の低さ
があります。

嫉妬や束縛を受け入れる女性を選んでいる

自分の自尊心が低い人の恋愛傾向として、自分の心の弱い部分が刺激され
にくい人と付き合う傾向があります。
嫉妬や束縛が強い男性の例で言うと、自分が嫉妬や束縛をして相手の行動を
制限したり、人間関係を断つことを求め、それに応じてくれる人を付き合う
相手として選んでいるという傾向があります。

人間にとって、自由な思想や行動が可能で、誰と友好関係を築くのかという
選択ができるということは尊厳にも関係します。
しかし、その尊厳を大切にしてくれない男性とでも付き合いを続けてしまう
女性は、その人自身の自尊心が低い可能性があります。
自分の尊厳を大切にされていなくても、それに抵抗せず、もしくは抵抗を
したとしても最終的には男性の要望を受け入れてくれる人を無意識に選んで
いると感じられます。

嫉妬や束縛が強い男性は、男性が女性の尊厳を大切にしていないと感じたら、
そんな男性との関係は続ける意味はないと自分の尊厳を守る決断ができる
女性にアプローチができないのです。

嫉妬や束縛を止めるための恋愛休止期間

カウンセリングでは、嫉妬や束縛を止めたいという男性に対して、恋愛関係、
性行為をする女性のいない期間を過ごすことを提案しています。

嫉妬や束縛が強い男性は、彼女がいない期間が短かったり、彼女ではなく
ても友人以上の女性がいる状態が続いている場合が多い傾向にあります。
さらに、女性とお互いの尊厳を尊重し合い、相互に信頼し合った関係を築い
ていくという体験が不足しています。

1人の女性とお互いを尊重して関係を築くためには、恋愛という距離感では
なく友人という距離感を継続できるようになることが大切です。
ただ、この取り組みは、本当に嫉妬や束縛を止めたいという思いがあるから
こそ効果のある方法です。
自分の意思で嫉妬や束縛を止めようという意思が必要です。

記事の投稿者


心理カウンセラー衣川竜也

恋愛で相手からの嫉妬や束縛で悩んでいる人へのカウンセリングも行っています。

恋愛カウンセリング、恋愛相談|大阪のAXIA