回避依存症とは

恋愛の悩みの相談依頼の中で良くあるケースの1つが回避依存症です。
回避依存症は、他人と深い関係を構築することを避けたがるという一面と寂しがり屋
であり、自分を理解して欲しい、要望を受け止めて欲しいという思いがあり、相反
する思いを抱えていて複雑な心理状態のまま他人と接している状態です。

そのため、実際に人間関係では仲良くなり始めると相手と距離を置くということを
繰り返しています。
自分を受け入れてくれる人を求めてはいるが、その反面相手から拒否や否定を受ける
ことを異常なまでに恐れていて、心の葛藤を接近と回避を繰り返すという行動により
誤魔化すというタイプの依存が回避依存です。

回避依存症と恋愛

他人と深い関係を築くことが苦手となると、恋愛なんて出来ないのでは?
と思うかもしれませんが、回避依存症ならではの恋愛傾向というものがあります。

回避依存症者の恋愛パターンは、とても人間関係を深めることが苦手だと感じ
られないような態度、むしろ親しく、愛想のいい感じで人との関係を築き始めます。
しかし、相手との関係が進展するにつれ、その人と離れたくなるのが回避依存症で、
「最近冷たくなった」と言われてしまうような態度へ変化していきます。

回避依存症になりやすい人は、もともと他人からの干渉に抵抗を感じやすく、自分
の時間を大切にしたいと思うタイプなので、恋愛関係の中で相手からの干渉が強く
なったり、一緒にいることを求められすぎると負担を感じます。
そこで話し合いを経て2人にとっての付き合う方を模索していくことができれば
良いのですが、回避依存症の人はすぐに相手との距離を置こうとする特徴があります。

不安になると近づきたくなる

回避依存症の人は、恋愛で相手の思いや要望を受け止めることが苦手で、距離が近く
なっていくと離れようとしますが、パートナーの自分への興味が低下したり、別の人
に興味が移り始めると不安が増していきます。
そして、最初に見せていた親しみやすさや愛嬌を見せて距離を縮めようとします。

回避依存症の問題点

他人からの干渉を負担に感じやすい、自分の時間を大切にしたいということ自体が
問題ではありませんし、それ自体が回避依存症ではありません。
回避依存症の問題点は、上記のような性格傾向を持った人が幼少期に親から過剰な
干渉を受けた結果として回避依存症になっていることが多いということです。

理想的には、お互いの生き方を尊重できるほどより距離感を維持し続けることの
できるパートナーと一緒にいたいと思っていても、親子関係の中で人間関係は干渉
を受け、不自由な思いをするものだと感じていた場合、人との関係が親しくなる
ほどに不安が募ってしまいます。

本来、他人と親しくなっていくという好ましい状況が、その人にとっては不安で
あり、心が落ち着かない思いをする状態だという点も回避依存症の問題点です。

回避依存症のカウンセリング

回避依存症の方のカウンセリングでは、自分の心の中で起きている葛藤に気づいて
もらうこと、そして自分本来の性格として望んでいる恋愛パターンを再認識して
もらうことが大切だと考えています。
自分がどのような恋愛、その先にある結婚やパートナーとの生き方を望んでいるか
というのは、自分がどんな人を求めればいいのかということにもつながっていきます。

回避依存症の方は、恋愛で答えを焦るあまり付き合ってくれやすい人を選んでしまう
傾向があるのですが、そのタイプは相手との距離を過度に近づけたいタイプの恋愛
依存症であることも多く、その場合はお互いが別の形で依存して、お互いのために
ならない関係だと気づきながらも離れられなくなってしまうからです。

カウンセリングでは、落ち着いてパートナーを探してもらえること、そして相手と
自分の葛藤をコントロールしながら付き合ってもらえることを目的に話を聴いて
いきます。
自分の恋愛は回避依存症かもしれないと思う方はカウンセラーに相談してみて下さい。