依存症によって生まれる問題

家族に依存症だと警告され、自分でも依存症だと感じるようになって改善に取り組み
はじめたとしても、途中でその取り組みを止めてしまえば依存行動が再発してしまい
ます。
カウンセリングを受けていて、勝手に自分はもう大丈夫だと判断してカウンセリング
を中断してしまう人の中には、また依存行動を始めてしまう人がたくさんいます。
依存行動を止めることができないと、日常生活でさまざまな問題が生じるし、それが
どんどん大きくなってしまいまう。
このページでは依存症を改善できないとどうなってしまうのか警告を促したいと思い
ます。

健康状態が悪化する

依存行為により、生活のリズムが乱れたり、アルコールや食事の量が増え過ぎたり
すると健康状態が悪くなっていきます。
何かに依存して睡眠時間が短くなる人、家に籠って運動をしなくなる人もいます。
アルコール、タバコ、薬物などは、確実に体を蝕んでいきますし、過食をする人も
食べ方や食べる量によって健康を害してしまいます。

経済状況が悪化する

物質依存の場合は、依存している物質を手に入れるためにお金を使います。
行為依存の人は、その行為自体がお金を失うものであったり、行為の代償として
お金を失う場合は、経済状況の悪化を招きます。
依存症の怖いところは、お金が少なくなってきたからと言って依存行動をコント
ロールできるようになるわけではないので、最悪の場合お金を盗んででも依存
行動を続けようとしてしまう点です。

人間関係が悪化する

依存症を改善できないと他人からの信頼を失います。
また何かに依存して強いる人は、心のコントロールが上手くいかないので普段
の言動が他人からの信頼を得にくいものになってしまいます。
依存症が改善できない結果、離婚をしたり、子供からも見放されたり、友人が
離れて行ったりして、孤独になってしまうこともあります。

社会的立場を失う

依存症を改善できないことで、仕事に支障をきたしたり、他人との約束を守ら
なかったり、他人に迷惑を掛けて職場での立場が低下したり、職を失う人も
います。
また、性犯罪や窃盗、万引きをして逮捕されてしまい、会社を辞めなければ
ならなくなる人、再就職も難しくなってしまう人もいます。
このように依存症は、社会的な立場を失う可能性もあるのです。

依存症の先には不幸しか待っていない

依存症を改善できないと健康状態、経済状況、人間関係、社会的立場が悪化し続け、
生きるための気力、体力、経済力、人脈も尽きてしまうので、依存症は命に係わる
問題だと言っても大げさではありません。

また依存症は、脳の幸福を感じる回路、現実を把握して行動する力、問題を解決
する力、他人と交流する力などにも支障を生むので、依存症である時間が長いほど
幸福な人生を送るための判断、行動が出来なくなってしまいます。
自分の意思だけで依存症を克服しようとしても失敗してしまう人が多いのは、
自分にとって望ましい生活を送るために何をすればいいのか、何を我慢する必要
があるのかを考え、実行する力が低下しているからです。

依存症は、改善できなければ生きているために必要な条件をどんどん奪っていく
ので、依存症の先には不幸な未来しか待っていません。
だからこそ、自分が依存症かもしれないと感じた時から、本気で改善に取り組んで
頂きたいのです。