痴漢で逮捕された人をニュースで見ると、普段からおかしくて性欲が強くてみたいなイメージを持つ人もいるでしょう。

しかし、実際は普通に会社で働いていて、家庭でも表面上は問題のない人ばかり。

以前働ていた職場の同僚が痴漢で逮捕されて急に連絡が取れなくなったときも、「何か事件に巻き込まれたんじゃないか」と思う人しかいなかったくらいです。

表面上だけ見れば愛想が良かったり、面倒見が良かったり、みんなが嫌がるようなこともやってくれたりする人だったりもします。

なぜ普通の人が痴漢をしてしまうのでしょうか?

多くの人は行動にしか焦点を当てていない

痴漢をする人はあくまでも表面上「普通」なのです。

よく事件があったときに近所の人に犯人の様子をインタビューしたニュースが流れますよね。

たいてい「ちゃんと挨拶をする礼儀正しい子でしたけど」と表面上の態度だけで判断して答えています。

犯人が挨拶をする動機を見ていないのです。

挨拶をするのは世間体を気にする親のためかもしれませんし、怪しまれないためだったのかもしれません。

多くの人は表面の態度だけを見て判断するからおかしいところを見過ごしてしまう。

つまり、本当は普通ではないけど普通に見えているだけなのです。

面倒見がいいのに痴漢をする人の心理

表面上は周りのために何かしてあげたいと思っている人。

面倒見が良くて周りからもやさしい人だと認識されているような人が痴漢をするケースは多いです。

そういう人に「相手の気持ちを考えられないから痴漢をするんだ」と伝えもなかなか受け入れてもらえません。

しかし、実際には相手の気持ちを考えられていない自己中心的な考えが強くあります。

そもそも周りのために何かしてあげたい気持ちは相手のためではないんですよね。

自分が好かれるため、嫌われないため、良い人に見られたいがためというのが動機。

人のために何かをしてあげることで自分の存在意義を見出し、支配欲求を満たしている側面もあります。

まり、他人のためにやっていると見せかけながら、本当は自分のためにやっているのです。

痴漢をする人は明確におかしいところがあるわけじゃない

痴漢をしてしまう人には普通でないところがいくつもあります。

  • 急にキレるときがある
  • 共感性が低く説明口調
  • 何度指摘されても同じミスを繰り返す
  • 計画性がなく気分次第
  • 思い通りにならないとイライラして投げ出しやすい
  • 他の人なら耐えがたいことも耐えられる
  • 男尊女卑の考えが強い

どれか一つに当てはまるから痴漢をするという話ではなく、あくまでも度合いの問題です。

他の人と比べて度合いが強いことが重なっている。

一つ一つは問題にならないとしても、いくつも重なれば大きな問題になってしまうわけです。

本当に普通なら痴漢をしない

普通の人でも痴漢をする可能性があるというのは、表面的に見た場合の話でしかありません。

本質的なところで問題を抱えているから痴漢をしてしまうのです。

自分で自分のことを普通だと思っていて周りからも普通だと思われている。

この「自分は普通だ」という認識が、依存症で有名な否認の心理を助長させているのではないかと考えます。

もし、社会適応できていなくて、周りからもおかしいと言われ続けていたら、自分でも自分のことをおかしいと思わざるをえないですからね。

痴漢をしてしまう=自分には普通ではないところがいくつもある。

魅力的な女性をさわりたいと思うことはあっても、何も問題を抱えていないなら一線を越えることはないのです。

記事の投稿者


心理カウンセラー西橋康介

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