夫が性犯罪を犯した家族の生活

性犯罪加害者の家族が、加害者の性犯罪を知るタイミングは突然訪れます。
学校や会社に行った後、もしくは学校や会社から帰ってくる時間を過ぎてから、
突然警察からの電話が来て、夫が警察に拘留されていることを知るのです。
盗撮に関しては、逮捕をきっかけに知るだけではなく、スマホの写真フォルダの
中から盗撮をした写真を偶然発見することで、息子や夫が性犯罪をしていること
を知ります。

息子や夫の性犯罪により不安な生活が続く

息子や夫が逮捕されるというケースは、警察の取り調べや検察からの呼び出し、
裁判などが発生するため、大きな不安を抱えながら生活することとなります。
また再犯をしないか警戒する日々が始まり、知らない番号からの着信があるため
に最初に逮捕された時に思いがフラッシュバックされたり、強い不安が生じます。

普通の生活なら、息子や夫の帰りが遅かった場合に性犯罪をしているのではない
かと不安に思うようなことはないので、それが頭をよぎる生活をするということ
はとても大きな心の負担となるのです。

息子や夫の性犯罪によりイライラが治まらない日が続く

息子や夫が性犯罪をしたことによって、自分の境遇が変化したことにやり場のない
怒りが込み上げてきて、その思いを息子や夫にぶつけてしまいます。

息子に対して家族がぶつけるイライラは、行動の制限や干渉という形で現れます。
これについては、一定期間は性犯罪の抑止という点で効果的です。
年齢が若いほど、性犯罪を安易に捉えている傾向が強いので、親が警戒すること
によって再犯の抑止となっているケースもあります。

夫に対して妻がぶつけるイライラは、夫への行動の制限や干渉はもちろん、拒否
としても表れます。
被害者と同じ女性として、夫の行為に強い嫌悪感が生じて会話、スキンシップ、
セックスなどを拒否するようになる場合もあります。
妻の立場を考えると、精神的に不安定になるのは仕方のないことなので、性犯罪
加害者には妻の態度から、被害者の辛い思いの思いの一部でも想像して、感じ
取って欲しいと伝えています。

妻に向けられる非難の目

性犯罪によって、加害者の妻に向けられる理不尽な非難の中で一番多いのは、加害者
の両親からの非難です。
加害者の両親が妻を責めることによって、夫とは離婚しないけど夫の実家とは絶対に
交流しないという思いに至っている方もおられます。

責任転嫁をする加害者の両親

性犯罪加害者の両親の中には、『息子が結婚後に起こした性犯罪は、妻との関係が
良くなかったからだ』、『妻との性生活に不満があったからだ』と妻を責める人が
います。
全ての加害者の両親が当てはまるわけではありませんが、カウンセリングで話を
聴いている中で感じる割合としては、約30%くらいは上記に当てはまる人がいる
と感じています。

夫が性犯罪を起こす要因には、妻との関係も当てはまる場合もありますが、それ
だけで性犯罪に至るわけではありません。
むしろ要因としては存在するが、どちらかと言えば小さい要因であることの方が
多いです。
しかし、妻にだけ問題の責任を押し付けるような加害者の両親もいて、それに
悩まされたり、心に大きなダメージを負ってしまっている女性もいます。

このような状態の女性には、まずは心のダメージから回復して頂き、性犯罪が
起きる要因について適切な情報を頭に入れて頂き夫と関わって頂けるように
サポートしています。

性犯罪加害者家族のためのカウンセリング

性犯罪加害者の家族は、上記のような負担を負うことになります。
その中で加害者本人も支えていかなければならないため、性犯罪を抑止するという
ことに関しては、加害者よりも家族の方が苦労をすると言っても過言ではない部分
もあります。

カウンセリングでは、そんな加害者家族のためにお話を聴く時間も設けています。
ご家族からの要望でカウンセリングを行うこともあれば、加害者の話を聴き進めて
いく中で、ご家族にも話を聴かせてもらった方が良いと判断した時はこちらから
カウンセリングを提案させて頂くこともあります。

加害者本人と一緒にカウンセリングに来て話をして変えられる人もおられますが、
別の日に時間を取って来る方もおられます。

性犯罪加害者の家族の方で、カウンセラーに話を聴いてもらいたい、質問したい
ことがあるという場合は、カウンセリングをご利用下さい。

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