女性に近づいてにおいを嗅ぐ行為もありますが、基本的に痴漢は相手に接触する性犯罪です。

相手に触れるわけですからバレるのは間違いありません。

だから、バレなきゃいいと思ってやる盗撮とは一線を画しています。

盗撮をする人はたいてい「痴漢は絶対にやらない」と言いますからね。

それは直接触れば嫌がられるという認識によるもの。

相手が嫌がると思わないから痴漢できてしまうわけです。

なぜ相手が嫌がっていると思わないのでしょうか?

痴漢する人の認知が歪んでしまうキッカケ

痴漢をしてしまう人には認知の歪みがあります。

「認知」というと難しく聞こえますが、物事に対する捉え方、解釈のことです。

以下のようなキッカケで、女性は痴漢を嫌がらないどころか、受け入れる、喜ぶという認知になっているんですよね。

  • AV(アダルト動画)で痴漢をされて最初は嫌がりながらも次第に喜ぶ女性を見た
  • SNSやネットの掲示板で痴漢願望のある女性がいることを知った
  • 電車で痴漢の現場に遭遇したけど女性が嫌がっているように見えなかった
  • 実際に痴漢をしてみたら受け入れてくれているように感じた

めちゃくちゃですが、表面的にしか女性を見ていないから自分に都合よく解釈できてしまうわけです。

見ず知らずの男性に触られて喜ぶ女性がどこにいるのでしょう?

女性側からすれば想像を絶するような認知の歪みを持っています。

女性の恐怖心がわからない

痴漢をする人は女性の気持ちがわかっていないのですが、とくに恐怖心に対して理解ができていません。

いきなり知らない人に触られるのがどれだけ怖いことか。

恐怖で体が固まって声が出せなくなる感覚。

いつも通学で使っている電車なら自分の家を知られているもしれない。

もし、いつもと違う車両に乗ったら自分のことを探すだろう。

電車以外の場所で待ち伏せされて襲われるんじゃないか。

警察に言ったら逆上して殺されるかもしれない。

痴漢されたいから同じ車両に乗り続けるわけではありません。

何もせずじっとしているのは痴漢を受け入れているのではなく、恐怖で声が出せなくなっているのです。

女性の反応を自分に都合よく解釈してしまう原因

そもそも男性は生物学的に勘違いしやすい性質を持っています。

コンビニでお釣りを返すときにぎゅっと手を添えてくれた店員さんが自分に好意を抱いていると思ったり、偶然何度か目が合ったクラスメイトが自分のことを好きだと思ったり…

自分に気があると思うことでアプローチしやすくする。より多くの遺伝子を残したいという男性の本能によるものです。

かといって、世の中の男性全員が勘違いして痴漢するわけではありませんよね?

自分に好意があるかもという本能的な勘違いが起こっても「いやいや、そんなことないだろう」と思える人は認知が歪まない。

痴漢をしてしまう人は自分の考えに固執しやすく柔軟性がない傾向が見られます。

自分の考えは正しい、みんな自分と同じように考えるはずだ、自分がわかっていることはみんなもわかっていて当然だ。

人とのかかわりにおいて自分の考えを押し付けるか、否定されないように守るか。

他人の考えを受け入れたり、共感したりすることが少ないから、認知が歪んだままになってしまうのです。

認知の歪みを修正していくために

痴漢をやめるためには認知の歪みを修正することが必要です。

ただ、自分では認知が歪んでいる認識がなく、なかなか素直に相手の話が受け入れられません。

カウンセリングでは、自分自身と向き合う対話を繰り返し、少しずつ「もしかしておかしいのかな」と認知の歪みに気付けるようにしていきます。

認知だけでなくその裏側にある感情、なぜ認知が歪みやすくなったのか等、自分が納得できることが見つかれば見つかるほど、認知の歪みがあることを受け入れられるようになるのです。

痴漢する自分が相手に受け入れられていると思うのは、「自分のことを受け入れて欲しい」という願望の表れでもあります。

表面的に認知を修正しようとするのではなく、背景にある心理にもしっかり向き合っていきましょう。

記事の投稿者


心理カウンセラー西橋康介

性犯罪を改善するためのノウハウ